ティア君がこの村に引っ越してきました。
私たちと同じリフォーム屋の手作りの服も完成しました。(完成度に触れてはいけません。)
ティア君は手足が長いので大活躍しています。
そして、シュガー君と話が合うようで一緒によく行動しています。
私は彼の感情豊かなところが好きです。
感情を出すということは信頼の証ではないかと思うのです。感情を出さずに過ごしていくことは物事が円滑に進み必要なことだと思います。
ただ信頼関係の中では、ときどき感情を出すのもまた必要ではないかと思うのです。
ティア君は、ちょっと怒ったり、ちょっと悲しんだり、喜んでくれたり、
感情豊かにこの村で過ごしています。
「可愛い君へ。君はずっと何があってもこの村の住人だ。」とリフォーム屋が言っていました。
私たちは意識することなく、ずっとこの村の住人だと思っていました。
当たり前のこと過ぎて自分がどこかへ行くなど考えもしませんでした。
しかし、それは当たり前のことではないと知りました。
この村にはたくさんの住人が増えてきています。大体はプチプチ村という保管優先の村です。
保管優先だからあまり出し入れをしないほうがいいと思うのに、リフォーム屋はよくプチプチ村を覗いては「可愛い」と呟いています。
正確には呟いていると言うより…あんまり書くと怒られるので書けません。
きっとこんなにたくさんの住人が集まってきてくれたのは、この村ではみんな可愛がられるのを知っているからかもしれません。
とても貴重な住人も増えましたがリフォーム屋は到着するまでその希少さに気づいていませんでした。
いつまで私を「可愛い」と言ってくれるだろう。
いつかは、この気持ちも消えてしまうのでしょうか。
それは止めることもできず、ただただ流れを見つめることしかできないのでしょう。
そんなことを考えていたら、この何もない村でも優しさに溢れていることに気づいて「可愛い君へ」と、つい他の誰かに話しかけたくなるのです。
そうすると、他の誰かも私に「可愛い君。」と話しかけてくれる。
ときどきは誰かがその中から消えていくのかもしれない。
少し悲しいけれど、ここは満たされている。ようこそティア君。
「My dear, I wonder if you like this village. 」