秋も深まりだしたな。
と感じて、風に当たりたくなったので屋上に向かったところ、くま君がいました。
くま君は、ただ一人で街を眺めていましたが、寂しそうでもなく、ただ秋風を楽しんでいるようでした。
私は隣に居ることで、なんとなくこの楽しみに参加できるようなそんな気がしたので、黙って隣に立つことにしました。
冷たい風は心地良く、秋の訪れを肌で感じる事が出来ました。
どうして季節の変わり目は、いつも幸せを感じる事が出来るのだろう?
そう思いながら、冷たい風を楽しんでいました。
いつも同じように朝起きて、お昼を過ごし、夜を迎えます。(時々お昼寝をしながら…)
幾度となく繰り返されていく日々は、退屈に感じる事もあるけれど、ただ変わることなく繰り返されることが幸せなんだと
季節の変わり目に思い知ります。
お外が冷たくなると、私はお布団の中の時間が幸せです。
ずっと寝ていたいけれど、くま君が何度も覗きにきたり、シュガー君が傍を駆け回るので、むくむくと起き上がります。
ずっと寝ていたいけれど、お昼まで寝たら罪悪感で寝た事を後悔したりもします。
そんな季節がやって来るなあ、と思いながら風景を眺めていました。
シュガー君もやってきて3人で街並みを眺めていました。
シュガー君は「高いところは克服したんだ。」と言って、一番出入り口に近いところをキープしていました。
くま君は屋上から降りるときは少し寂しそうに感じました。
一人で眺めていたときは、そう思わなかったのに、"今日の風景"を終えることに寂しさを感じたのかもしれない、と思ったのは
私がそう感じたからかもしれません。